煙突内の鳥の巣・蜂の巣除去作業と鳥の救出・防鳥対策について
煙突の中に鳥が!北海道の煙突でよくあるハプニング
毎年必ずと言っていいほど春先と秋口などに「煙突の中に鳥が入ったから助けて欲しい」
とお客様から依頼を受けます
北海道は集合煙突というブロックや煉瓦で積み上げた煙突が多く、煙突の径が標準で6寸(180Φ)
なので一般的な既製品の煙突より太く鳥などの鳥獣が入りやすい傾向にあります
写真は以前テレビで特集して頂いた旭川の屋根の風景です
北海道にはざっと見渡しただけでこれだけの煙突がありまして、
現在使用してないものも含めると相当な数の煙突に鳥が入る可能性があります。
こちらは実際に鳥が入った現場の救出作業の様子です
しかも煙突掃除をした直後に「煙突からごそごそ音がしてる」と連絡があり、
伺ったところ灰出し口に入りたての鳥がいました。
まるで煙突がきれいになったのを見計らって入って来たかの様でした
煙突掃除をしているとお客様ご自身で鳥を出そうとしたら取り逃がしてしまって
家中を飛び回り壁紙が真っ黒になってしまったという話は本当に良く聞きます
ビニールで養生して万全の準備をして救出します
なんとも可愛らしいイソヒヨドリのメスでした
早急に救出出来たので無事元気に飛び立っていきました
こちらは別の現場に入ったムクドリです
正直突かれたり噛まれたりすることもあるので救出する時はそれなりに勇気がいります
鳥の巣・蜂の巣の除去
早急に気付ければいいのですが気付かないうちに巣を作られてしまう場合もあります
木の枝や枯れ葉、枯草、ごみなどを煙突の中に詰め込んで作り、長いものだと1m以上詰め込んでる場合があります。
かなりぎゅうぎゅうに詰めてるので一度詰まってしまうと取り出すのはかなり困難です
そういった時の為に私達は専用の道具を使用しております
電動ドライバーにロッドを繋いで回し、引っかけては引っ張りを根気よく繰り返し除去していきます。
因みに先端の道具は自社製作です
結構太めの枝がごっそり取れました
本当にこんなに入れる必要あるかというほど沢山詰め込んでます
こちらは蜂の巣が煙突の中に作られた様子です
この場合も鳥の巣同様根気よく取り出す必要があります
こちらはペレットストーブの配管に鳥の巣が作られてしまった現場です
すずめなどの小さい鳥になると4cmほどの隙間があれば侵入することが出来ます
取り出した後も十分に取れてるか内部をカメラ点検してお客様ご自身の目で確認することも出来ます
防鳥網取付で鳥対策
鳥の侵入を防ぐ為には防鳥網の取付が必要になります
こちらは集合煙突の防鳥網取付けです
集合煙突用の網というもの自体ホームセンターなどで販売してないので、それぞれの煙突の径に合わせて
特注で製作しております。
ただしこの方法は灯油ストーブを使用してる場合はいいのですが、薪ストーブの場合詰まりの原因になるので
もっと広範囲に網を付ける必要があります。
一般的な既製品の断熱二重煙突の場合はこの様な網が付いていますが
網が原因で煤やタールで詰まりやすくなる為、一長一短あります。
左の強化型はトップに容易にアプローチ出来ない現場で下から電動工具で掃除する場合に
お勧めさせて頂いております
ペレットストーブの80Φの配管も防鳥網が付いていますがそれでも十字だと鳥が入ることがあります
上写真は現地で簡易的に対策した様子です
現在当社で扱うMC社の配管は網目が細かくなっており、これなら鳥が入る心配はありません。
ただし年に一回メンテナンスをやっていたとしてもシーズン中に網に煤が詰まることがあるのでシーズン中も定期的な掃除が必要になります
防鳥対策で家庭の安全・鳥の命を守ろう(閲覧注意)
一般的に鳥の侵入を防ぐというのはそこまで重要視されてない様に思えますが、
無事に鳥を救出出来なかった場合や、ストーブを使用する前に鳥の巣を発見出来なかった場合を
考えると思った以上に危険が伴います
※ここからは注意喚起のためにショッキングな写真を転載するので苦手な方は閲覧をご遠慮ください
経験上鳥が一度でも入る煙突には一羽だけじゃなく何羽か入ることが多いです
そして一度入ると鳥は真上に飛ぶことが出来ないのでほとんどは出れなくなるケースが多いです
こちらの現場では一本の煙突から3羽の死亡した鳥が出てきました
こちらはペレットストーブの配管に作られた巣にいた鳥の雛です
この状態で鳥の巣を取り出すと雛の命も奪うことになるので心が痛いです
こちらはペレットストーブの排気ファンに鳥が巻き込まれてしまった様子です
もちろん排気ファンに大きな負荷がかかって故障の原因になりますし、何より鳥が痛ましいです。
これらの事故を防ぐ為にも事前の鳥対策、また「煙突に鳥が侵入してしまった」「鳥の巣が作られてしまった」
などありましたら煙筒の横山にご連絡ください。