北の空島、北海道利尻島に本格業務用ピザ窯設置!ピザ窯製作部隊本格始動
ピザ窯製作の依頼と北海道唯一の業務用ピザ窯職人への道
毎度ブログが長いでお馴染み設楽照久です
今回も思い入れが強い仕事だったので先に言いますが長くなります
この度また一つ、良いご縁がありまして
北海道最北端稚内市から西に位置する離島
利尻島でピザ窯製作のご依頼を頂きました。
ピザ窯製作は以前北見市の「TAKANOHA PIZZA」さんに
設置した以来2度目の仕事となりまして、そのブログをHPに載せていたところ
利尻島でレストランをやりたいという依頼者である若林誠二さん(以後若林シェフ)
の目に止まり今回の流れとなりました。
※画像をクリックするとそのページに飛びます👇
後々この社長横山(以後ボス)の笑顔が決め手となったと若林シェフから話を伺いました
そこでふと疑問に思ったのが北海道にピザ窯を作る業者が他にいないのかということで
「北海道 ピザ窯」と検索すると弊社のピザ窯のページが先頭にきてまして、
更に他のリンクを見てみてもどうやらピザ屋さんが使用する様な業務用の薪のピザ窯
を作れる業者が他にいないことに気づきました。
(自分の目に止まってないだけだったらすいません)
どうりで!煙突掃除でお世話になってるピザ屋さんの話を伺っても本州から作りに来たと
言っていた理由がわかりました。
正直のところ利尻島という場所もさることながら、
唯一ノウハウを知っているボスの体力的にきついというのもありまして
本人が仕事を受けるかどうか悩んでたところ、
若林シェフはじめご依頼頂いた方々の情熱に心が動かされ、今回引き受けさせて頂く流れとなりました。
以前北見で帯同出来なかった自分としては何としても技術を伝授させて欲しいと
申し出まして、我々にとって今回の仕事は利尻島初の本格ピザレストランの誕生と、
北海道唯一の業務用ピザ窯職人へ向けての
技術の継承と言える重要な仕事になります。
いざ!旭川市から稚内市、そしてフェリーで利尻島へ
この日まで入念な準備を経ていざ利尻島へ!
トラックと筒師号の2台で旭川から稚内まで4時間
絶対フェリーに乗り遅れまいと早く出た為1時間ほど待機
威風堂々とフェリーがお出迎え
いよいよだなと気持ちが高まります
今回のピザ窯部隊は右からボス横山愛慈と二十歳の奥山澪君、そして私の3人です。
稚内フェリーターミナルから利尻島鴛泊港フェリーターミナルまで1時間半
港で昼食を食べた食堂にこんなポスターがありました
「北の空島」
なんてワクワクするネーミングでしょう
沓形という町まで15分ほど車を走らせ
やっと到着です
旭川から7時間かかりました
待ちに待ったと言わんばかりに若林シェフと今日から我々の寝泊りする場所や夕食を手配して頂いた
山田夕季さんが目をキラキラさせて出迎えてくれました
ピザ窯を設置するのは山田さんのご実家である元電気屋さん
ここを改装してピザを中心としたレストランを来年の4月頃にオープン予定です
ピザ窯製作
いよいよピザ窯の製作に取り掛かります
先にお伝えしますがここからは大事な技術が盛り込まれてるので
肝心な部分はご想像にお任せします
到着して直ぐにピザ窯を置く台の取付
1t以上になるピザ窯を支える為、これ自体もかなり重いです(推定100kg)
ボスが設計し鉄工所で特注したこの台を降ろすのが第一関門でしたが
うまく入りました
位置を決めてアンカーを打ちます
別のお客様のピザ窯の話ですが、これだけ重くても地震で数センチ動いたと聞いたことがあります。
台にコンコンクリートを流し入れて鉄筋を入れひび割れ対策をします
断熱対策を施し焼き台を組みます
そしてピザ窯本体の取付です
今回使用するのは本場イタリアのVALORIANI(ヴァロリアーニ)社のGR120
この枠だけでも600kgあります
一個一個のパーツがかなり重いので合わせるのに相当苦労しました
まだまだ途中ですが若林シェフも「いよいよ形になって来たなぁ」と感慨深く見入ってます
ピザ窯の命となる煙突を斜めに壁を抜いて集合煙突に接続
ここからが重要な部分なのでダイジェストでお送りします
はいっ!
はいっ!
はいっ!
はあ~~~い!!!
急にはしょりましたが4日かかって完成です
この間にオリジナルの工夫がふんだんに凝らされてるのでお見せすることが出来ません
基本的にモルタル仕上げとなりましてタイルなど張りたい場合は一年使用してみて
細かいヒビなどがある程度定着してからの仕上げをお勧めしております
世界のSeiji Wakabayashiシェフ
最後に若林シェフと記念撮影
こちらの若林シェフが相当凄い方でして、ネットでは若林誠二と検索するよりも「seiji wakabayashi」
と検索した方がご本人の記事が出てきます。
アメリカを拠点に3店舗、料理長として料理をふるってこられました
これまでイタリア、スペイン、フランス、イギリス、ハワイなど世界各国で料理を学んできた
経験を生かし、和洋中と一つの国に囚われない料理を提供しておられます。
アメリカでミシュラン1つ星も獲得したり、ライジングスターという権威ある賞にも
選出されたりと世界的な料理人の一人です。
最終日に一緒にお酒を飲みながらいろいろな話を聞かせて頂きました。
小さい頃からお母さまが経営する喫茶店でお手伝いをする様な環境で育ち、
15歳から叔母の経営するイタリアンレストランで料理を学んだのが始まりとのこと。
同じく15歳からブロック煙突の道に足を踏み入れたボスとは境遇が似ていることもあって
意気投合。
未だに寝ても覚めても料理のことばかり考えてるそうです。
そんな若林シェフが利尻島の新鮮な食材を使ってなおかつ本格的な薪のピザ窯で焼くピザが
美味しくないはずがありません
店舗での販売だけでなく、全国どこでも食べれる様にとちょっと珍しい焼いた状態での冷凍の販売も考えているとのこと。
もう既に試作で手ごたえを掴んでて、もう少し若ければ本場イタリアで勝負したいくらいの自信があるそうです。
話は変わりますがこれは利尻に滞在中、ランニングの最中に撮った夕日です。
毎年利尻島で6月上旬に開催される「利尻島一周悠遊覧人G 」(約53.67km)という
マラソン大会がありまして、6月下旬に「サロマ湖100kmウルトラマラソン」に出場する私としては
タイミング的にも絶好だということで、利尻のマラソン大会に出場し若林シェフのピザを食べに行くという
楽しみが出来ました。
こちらは夜に見た「コーンムーン」または「ハーベストムーン」とも呼ばれる満月が嘘のように大きく、
綺麗に見えました。
是非みなさんも利尻島で最高の景色と、世界の若林シェフのピザと料理を堪能して
最高の思い出をつくってみてはいかがでしょうか