煙突掃除の革命品、北海道に初上陸。
今煙突掃除先進国のヨーロッパ諸国やアメリカの間で、従来の煙突掃除の常識を根っこから覆すツールが活躍してるのをご存知でしょうか?
このツール発祥の地イギリスの「Rodtech-ロッドテック」及び、少し改良を加えた類似品「SnapLok-スナップロック」(アメリカ)。世界でも代表的な2つのメーカーと代理店契約を結んだ唯一の日本人、吉田一之社長が「是非北海道の煙突でこれらのツールの威力を試させて欲しい!」とチーム横山の元に訪れました。
「北海道の煙突と言えばやはり集合煙筒っしょ!」(煙筒=えんとう 北海道の方言)
というわけで2日間で3件、もちろんすべて集合煙筒。
実際のお客さん宅に同行して頂き、このツールで煙突掃除、いや、パワースウィープしてまいりました。
(本国では従来の煙突掃除をトラディショナルスウィープ、これらのツールを使った煙突掃除をパワースウィープと縦分けてるそうです)
1階や2階で複数のストーブを使用するため煙突の穴が何個かあるのが集合煙筒。
先ずは室内の煙突の穴をすべてふさいで準備完了。
イソギンチャクの様なブラシを柔軟性のあるロッドにジョイントして灰出し口から入れていきます。
煙突のトップにイソギンチャクが出るまで1mのロッドを次々とジョイントしていき、
はい、出ました。
本来はこのツールを使った場合、出来るだけ屋根に登らずに作業するというのを推奨しているのですが、今回は撮影と確認の為に。
屋根から落ちない一番の方法は屋根に登らない事だと。素晴らしい考え方です。
僕らはまぁ、笠の煤の落ち具合を確認せずにはいられないから当分登ってしまうでしょうけど(笑)
それはさておき、いざ!パワースウィーピンッ!
ジョイントした電動ドリルを回しバチバチバチッと煤を落としていきます。
こするのではなく、叩き落す感じ。
そう、集合煙筒の薄くこびり付いたタールは叩くと割れてけっこう落ちるんです。
非常に理に適ってますね。
ただ石のように硬くなって粘着性のあるタールを除去するにはまだ改良の余地があるかと思います。
そういう場合はまだまだ横山直伝のマル秘道具の出番がありそうですね
掃除後は内視鏡カメラで煙突内を確認なんて事も出来ます。
年配のお客さんも「長生きするもんだねぇ」と言うほど感動してました(笑)
電動ドリルを回しながら入れると90度曲がりも余裕で入ります。
このように薪ストーブからブラシを入れてそのまま掃除する事も可能です。
イギリスのスウィーパーさんはストーブから煙突を外さずに掃除するのが基本だそうです。
なんせ1日20件も煙突掃除を行なってる人もいるんだとか
ストーブから直接ブラシを入れれない構造のストーブに当たった時はストーブメーカーに電話してぶち切れるそうです(笑)
日本とは煙突掃除の環境があまりにも違いますね。
日本でこのツールを使って煙突掃除をする場合はいきなりすべて英国スタイルでやるのではなく、お客さんの反応や、煙突の煤の落ち具合などを時間をかけてチェックしながら日本人なりの納得のいく方法を模索すべきかなと思います。
ただ一ついえることは今までに無かった非常に優れた道具なのは間違いないです。
こやつでしか落とせない煤もあるし、こやつでしかできない環境もあるでしょう。
そして仕事の合間にアイヌの歴史に非常に興味があると言っていた吉田社長と旭川のアイヌ記念館に訪れました。
今は無くなりつつある北海道の集合煙筒も絶対に敬称すべきだと熱く語っていました。
なんというか、過去の歴史に深く敬意を払いつつも、そこにいいものがあるなら取り入れていこうぜ!
という真っ直ぐで気持ちのいい人でした。
今回、煙突掃除を生業とする僕らの元に来るときもきっと相当な覚悟を持って来てくれたことでしょう。
吉田社長、素晴らしい道具を、僕らの知らない沢山の知識を、煙突掃除に対するまた違った考え方を教えに来てくれてありがとうございます!
また会いましょう。